鉄筋コンクリート住宅にするメリットって何ですか?

鉄筋コンクリート住宅にするメリットについては、良くお客様に聞かれるのですが、ここではその問にたいして答えていきたいと思います。


メリット1 建物が変形しない

変形しないメリットは大きく分けて二つです。
◆建物の性能の低下が無い
◆揺れない建物が安心感を作る

 

揺れが小さい事で減る建物のリスク

◆陸屋根の防水の破断
◆断熱材の圧縮が無い
◆積雪による建物変形が無い
◆内部クロスの破断の減少
◆窓・ドア当等の建具の変形が無い
◆設備配管への変形負荷が無い

建物は部材の組み合わせです。想像に難しくないと思いますが、建物の変形が大きいと色んな部分に問題が発生します。

 

揺れが小さい事で作られる安心感

◆強風の日建物が揺れない
◆落雷が怖くない
◆大型車の通行による建物への振動が少ない

個人的には、性能の減少より、安心感を作り出せる工法であるという事がとても重要だと思います。強風で建物が揺れると、心配になりますが、逆にビクともしない事で、建物への信頼感が増す事になります。鉄筋コンクリート造は信頼を作り出せる工法なのです。「安心感ある暮らしの創造」は当社の企業理念です。

この揺れに対する問題が顕著化するのが3階建てです。三階建ての場合は是非とも壁式RC造の住宅をご検討下さい。
詳しくはこちら


メリット2 驚異の気密性

気密性が高いと建物の冷暖房に大きく影響します。どういう事かと言うと、暖かい空気は上昇します、するとその時に建物の下部から外気を引張ってしまいます。この時に、気密性が高いとその現状を抑える事が出来るのです。又、強風の日、建物から隙間風が多くなりますが、そうしたものが鉄筋コンクリート住宅の場合は皆無です。


メリット3 合理的な外断熱

メリット4 巨大な蓄熱体

これは外断熱にした時だけですが、構造体であるコンクリートの蓄熱性を利用して、合理的で快適な冷暖房が可能です。蓄熱体がある事で、ムラのない室内環境を作る事が可能です。内断熱でも、木造住宅や鉄骨住宅と比べると巨大な蓄熱体の構造体があるので、外気温の変化に対して、均一な温度環境を作れます。


メリット5 極めて高い防蟻性能

国土交通省補助事業/シロアリ被害・調査報告書によると、築15~19年の在来木造住宅の白蟻発生率はなんと29.3%で、築20~24年になると38.4%、最終的には7割近くの木造住宅が白蟻の被害にあう現状があります。白蟻以外にもキクイムシの被害も問題視されています。RC造は構造躯体は白蟻の被害はありません。RC造でも床下地は木組ですが、当社では30cm程度の厚みがあるベタ基礎を採用する事で、基礎下からの白蟻の侵入に配慮しています。

木造住宅の歴史は、白蟻との戦いです。若い人には白蟻は馴染みが無いかもしれませんが、白蟻は他人事ではなく、身近な問題なのです。年配者の方に、白蟻って発生した事ありますか?と聞くと、半分以上の方が発生を経験されています。

鉄筋コンクリート住宅の場合、この白蟻に対して全く心配がいらないというのが、大きなメリットです。ここでも、安心感を作り出します。


メリット6 圧倒的な遮音性

20cmのコンクリートの壁は50dB音を減衰させる効果があります。県道や国道沿いでもぐっすり眠れる住宅を提供いたします。鉄筋コンクリート住宅はコンクリートの壁で囲まれているので、防音効果は非常に高いです。又、私自身が県道沿いに隣接した住まいに住んでいますので、県道沿いの防音対策を施した設計も得意としております。木造住宅でも、ロックウール等で理論上ある程度の防音は可能です。しかし、実際は施工上隙間が出来たり、木材の収縮で性能の低下が起こります。コンクリートの壁は流し込むだけで完全に一体的な壁になるので、性能値は勿論、性能の低下もおこりません。


メリット7 圧倒的な耐久性

耐用年数 RC造47年 鉄骨造34年 木造22年
と、RC造は他の工法に比べて、著しく耐久性が高いです。さらに当社では設計基準強度でN27のコンクリートを標準で使用し、次世代に引き継ぐ事が出来るRC住宅を作り出します。そもそも、日本の住宅は短命すぎます。木材が腐りやすい環境による所も大きいですが、愛着を持って家を継承するという概念が文化的に少ないです。そこには、木造住宅の構造的な脆弱性がありました。不安だから新しい家の方が良い!こうなってしまうのです。ヨーロッパのように、歴史ある建物にこそ経緯を払い、価値ある家づくりをする為には、信頼できる構造が不可欠なのです。当社では壁式鉄筋コンクリート造こそが、その信頼できる構造だと確信しております。


メリット8 驚異の耐震性

耐震性の高い家に住みたいと思うのは、人類の共通の願いだと思います。では、耐震性の高い家とはどんな家なのでしょう!色んな新工法があったり判断が難しいと思いますが、ズバリ耐震実績が高い家が一番信頼出来るのではないでしょうか!なぜなら、理論と現実は違います。実寸大の実験を行っていたとしても、たった一軒のサンプルですし、耐力壁が合理的に配置された、強固なプランでしかも新しい状態の実験に過ぎないのです。

壁式鉄筋コンクリート住宅の耐震実績は凄まじく、他工法を圧倒しています。まずは、淡路大震災の報告書を確認下さい。

壁式鉄筋コンクリート構造の被害 淡路大震災調査委員会中間報告(抜粋)

壁式鉄筋コンクリート構造の被害は一般に小さく、ほとんどが無被害または軽微に属する被災程度である。これは、震度7の地域についても言え、すぐ近くの建物が被災度判定上大破や倒壊であっても、壁式鉄筋コンクリート構造にはほとんど被害がみられないといった事例は数多くある。ここでは、調査を行った中では最も大きな被害を受けた壁式鉄筋コンクリート構造について概説する。なお、壁式構造の被害は過去の震害において小破以上の躯体の被害は報告されておらず貴重な例であることから少し詳細に記述する。建物は穏やかな傾斜地に建設されており、高さ1~2mの擁壁に囲まれた地盤に建つ5階建ての住宅2棟で、竣工は昭和48年である。基礎形式は杭基礎であるが、建物の直下を地割れが走っており、擁壁の移動(約15cm程度)、周辺地盤の沈下、建物の移動が認められる。一方、建物自体の損傷はさほど大きくなく、建物北面で開口隅各部を結ぶせん断ひび割れ(幅5mm程度)が1,2階に集中して発生している状況である。建物桁行方向の外壁には、せん断ひび割れはほとんど見られない。周辺には、同様に地割れが横切っている耐力壁付きラーメン架構の7階建て共同住宅が2棟(建物の形状は異なる)建っているが、何れも構造体の損傷が大きく、震災後人は住んでいない。壁式鉄筋コンクリート造の被災度は、外観調査のみ行ったため断定はできないが、小破程度と考えられる。一方、ほぼ同じ立地条件のラーメン架構形式建築物の被災度は大破であり構造形式による損傷度に明かな差異がある。

というように、壁式鉄筋コンクリート造は実績として最強なのです。


この他にも沢山のメリットがありますので、ブログの方で随時更新していきます。是非ご覧下さい。所で、デメリットは何かというと、プラン次第の所はありますが、基本的に性能の面でデメリットはありません。一般的な住宅の場合、全ての面で他工法に勝ると考えています。

しかし、性能以外の面ではデメリットがあります。いくつかあるコンクリート住宅のデメリットをご紹介します。

コンクリート住宅のデメリット

固定資産税が高い

固定資産税は住宅の評価額に対して決まります。一概にコンクリート住宅が木造住宅より高いとは言えないのですが、統計的には木造住宅の方が安いです。又、一般的に木造住宅の方が早く市場価値が無くなるので、木造住宅は木造住宅は20年で評価額が20%になるのに対して、市場価値が継続するコンクリート住宅は60年で20%になる為に、コンクリート住宅の方が固定資産税を多く払う必要があります。詳しくは役場の固定資産税課で聞いてみると、解りにくいですが一応教えてくれます。ただ、火災保険はコンクリート住宅の場合、通常、木造住宅の半分になるので、ある程度は相殺されます。


解体費用が高い

一般的に木造住宅の方が安いです。参考ですが40坪で鉄筋コンクリート住宅で、坪単価4万円 160万円。木造住宅40坪 坪単価2.8万円 112万円です。下記のサイトを参照しました。最終的にはケースバイケースです。

解体工事の匠
http://kaitai-takumi.com/price/type/rc/

ですが、単純にこの価格を比較するのはおかしくて、鉄筋コンクリート住宅の方が木造住宅に比べてライフサイクルが長いです。木造の2倍だと仮定すると解体費用はむしろ、木造住宅より安くなります。


一般的には上記の二つがデメリットとして考えられます。

ちなみに価格は高くないです。

当社は、当社独自のノウハウや、シンプルな構造設計、無駄のない寸法構成を行う事や、入札という競合システムを利用して、木造住宅と同価格帯にまで鉄筋コンクリート住宅の価格を調整していますので、価格はデメリットにはなりません。過去に、富山県内の一般的な木造住宅メーカーを競合して価格でも勝った事があります(現在、競合物件は対応しておりません。一棟一棟丁寧にお客様の思いをくみ取りながら設計しております)。勿論、価格はケースバイケースなので何とも言えませんが、価格が高くて本当は鉄筋コンクリート住宅にしたかったのに諦めていた方へ鉄筋コンクリート住宅を提供するのが当社の使命だと考えております。

そうは言っても何故高くないのか

ですが、実際の市場価格は鉄筋コンクリート住宅の方が高いじゃないかと思われる方も多いと思います。ですがそれは誤解です。多くの高級住宅が鉄筋コンクリート構造を採用しているので、相対的に鉄筋コンクリート住宅の価格が高くなっているだけなのです。実際の所、構造体以外の仕様が一般的な木造住宅と同じであれば、「コスト配慮したデザインであれば」10%程度の金額の上昇に留まります。3000万円の住宅であれば3300万円になります。ですが、入札して競合したり、一般的なハウスメーカーや工務店の営業費、販売促進費を引けば、十分、工務店の木造住宅と同価格帯まで下がるのです。

詳しくは鉄筋コンクリート住宅の価格を参照下さい

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