今日、久しぶりに大きな蛇を見ました。
野生の大きな蛇を間近で見たのは、もしかしたら子供の頃以来かもしれません。
小さな蛇はたまに見かけますが、このサイズの蛇ってほんと見かけなくなりましたよね!
ところで、蛇の形って独特ですよね!地上にいる生物ではちょっと見ない形です。
へびは、「神」として位置づけられている宗教がある一方で、「悪魔」として位置づけられている宗教もあり、その独特の形が良くも悪くも「特別なもの」として認識させる形です。
日本でも蛇は神の使いだったり、神そのものとして崇められてきました。デザイン的にも文化に深く根付いていて、中でもしめ縄は象徴的な事例です。
出雲大社のしめ縄は中でも特別大きく、まさに結界です。
しめ縄は、蛇の交尾をモチーフにデザインしたものです。私は蛇の交尾は見た亊ないのですが、日本のデザインの象徴とも言える行為なので、なんとか実際に見たいと思うのですが、なかなか難しいですかね(笑)。
かなり気持ち悪いですよね!確かに、これは結界そのものです。この上を跨いで向こう側に行こうとは思わないでしょう!
ちなみに、十字架や寺院の卍も、この形から作られたという説もあります。日常見られる、これを超えるおぞましい形ってちょっと見ないですもんね!モチーフにされるもの必然のような気がします。
日本の国技である相撲の最高位である「横綱」も、読んで字のごとく横の綱であり、蛇(神具)を腰の巻く事で、神の依り代である事を表現しています。
ちなみに、しめ縄から垂れ下がっているギザギザは紙垂(しで)と呼ばれ、落雷を表現しています。
住宅業界でもこのデザインは地鎮祭で馴染みがあります。
縄に紙垂を組み合わせて結界を作っているのです。縄は雲を表し、紙垂は落雷を表現しています。縄を垂らす事もありますが、垂らされた縄は雨を表現しています。縄と紙垂の組み合わせは、お祭りでも良くみかける日本文化に馴染みが深いデザインです。縄で色んなものを表現している訳ですが、その根本的な所には蛇の交尾のニュアンスがあり、蛇は縄そのものに「神具」のイメージを付けるのに役立っています。(個人的な見解です)
この縄と、紙垂で作りだす結界のイメージは
こんな凄まじい感じなのです。まさに結界!
つまり、地鎮祭が行われている、縄の中は結界の中であり、極論
こんな場所なのです。ラピュタと同じように、落雷の結界に守られた神聖な場所なのです。
そう思えば、地鎮祭の趣深さも違ってくるのではないでしょうか。
普段何気なくみている、歴史的なデザインには当然の事ですが意味があり、そのモチーフになった事象がある訳です。その事を久しぶりに蛇をみて、改めて実感しました。
変った形だと思っても、自然界に存在する形には、全て確固たる意味があります。蛇、亀、ムカデ、クモ、ハチの巣、キリン、ゾウ、クラゲ、木、草、花・・・・・そんな神々しいまでも美しい自然界の必然的なデザインに学ぶ事の尊さを思い出しました。
高岡市の街中の家、地鎮祭を無事終了して、いよいよ着工です。完成に向けて頑張ります。
富山県・石川県を中心に鉄筋コンクリート住宅の設計を行っています。
株式会社RC design studio
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