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RC建築紹介1 ラトゥーレット修道院

有名な鉄筋コンクリート造の建物を紹介するコーナーを始めます。月に一個くらい紹介出来れば良いなと思っています。

最初に紹介するのは、ラトゥーレット修道院です。

設計者 ル・コルビュジェ
所在地 ラルブレル(フランス)
用途 修道院
構造 鉄筋コンクリート造
竣工 1960年(58年前)

ル・コルビュジェは世界の三大建築家の一人として有名で(ライト、ミース、コルビュジェ)、設計事務所業界では知らない人はいません。私も大好きな尊敬する建築家で、事務所にもコルビュジェの作品集のポスターが掛かっています。

大学2年生の時にこの建物を訪れたのですが、あまりの感動に建築家になるのを決意しました。そうして、建築家になり、独立して、今がある訳です。ある意味、今の私があるのはこの建物のおかげです。

 

ラトゥーレット修道院はのどかな田園風景の中に建っている修道院です。私が訪れた時も、神父様が出迎えてくれました。

建物の全体構成は中庭を囲むように回廊があって、その周りに部屋が配置されているコートハウス形式でした。窓がランダムな幅になっていて、窓が作り出す影がとてもドラマチックでした。建物全体に陰影がついていて、建物を歩いていると陰影が音楽のようにリズミカルで、建物が楽譜のようでした。まるで、オルゴールを自分で回しているかのような感覚で歩く事が出来る建築でした。

礼拝室には上部から光が差し込み、時期や天気、時間を感じさせる作りになっています。なんというか、建物全体が日時計のような要素を含んでいて、一日の移ろいを感じながら生活できるような設計になっています。

私はこの建物に宿泊したのですが、ワインやらチーズやらがメチャクチャ美味しかったのを覚えています。朝食から、ワインとチーズが食べ放題、飲み放題でした。フランスはとてものどかで、全体的にゆっくりと時間が流れている印象でした。

建物全体がコンクリートの構造体が剥き出しの粗野なデザインで、五感に訴えかけてくる刺激的な建築でした。コルビュジェの後期作品には、こうした人間に問いかけるような建築が多く、とても興味深いです。

宿泊する部屋、天井が低いです。コルビュジェが提唱する基本寸法の概念でモデゥロールという寸法構成があるのですが、身長183cmの人が手を伸ばした時の226cmに天井高さが設定されています。日本人だったら2Mくらいになってしまいます。建築基準法は居室の最低天井高さを2.1Mに設定しているので、それ以下です。それくらい極小な空間を提案していたのです。

余談ですが、寸法は空間を作る上でとても重要な要素です。天井高さをどの高さにするのかによって、部屋の見え方は大きく違います。2.3Mと2.4Mでは大きく違うのです。是非、自分に合った天井高をご検討下さい。


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